PROJECT02VALUE

CREATING

多様化と細分化が進むニーズを見極め、
それぞれの最適解を追求する。

第2販売グループの岡優介は、アクロスコートの販売立ち上げメンバーとして2017年8月に現地へ赴任となった。 これまでリーフィアレジデンス世田谷桜丘など、エリアの目玉となる物件の販売担当を務めてきた彼にとっても、社内外から注目を集めるアクロスコートの担当になることは、大きなプレッシャーであったという。

「当社のフラッグシップとなる物件ですから、その成否が当社の今後を左右するといっても過言ではありません。 当時、入社3年目で現場では最年少だった私がそんな大きなプロジェクトの、それも立ち上げの一員になれることは、予想だにしない出来事でした。 もちろん嬉しかったですが、同時に不安な思いもありました」

これまで担当してきた物件は、大きくとも100戸ほどの物件で、地元や近隣の方たちが主な顧客であった。 そのため、来場されるお客様の属性に傾向値のようなものを見出しながら、自身の営業スタイルを彼らに合わせていくことで成約に繋がっていった。 しかし、300戸を超え広域から集客するアクロスコートには、沿線内外問わず、高齢者の方からファミリー、単身者、投資家など様々な方が来場する。 当然、顧客毎にニーズの違いがあり、説明の仕方もそれぞれ変わってくる。 ここに違いを感じ、徐々に戸惑いを覚えるようになった。

「正直に言うと、それまでの経験から自分なりのコツのようなものを心得ていて、アクロスコートでもそれが通用するものだと思っていました。 例えば、ニーズや目的が明確で、事前の下調べが出来ているお客様と、ふらっと立ち寄られたお客様では提案すべき内容は異なってしかるべきです。 ここに経験に頼った画一的なアプローチの落とし穴があったのです。 今にして思うと当初、私の営業は柔軟性を欠いていました」

この気付きを得た岡は、自分なりの新しい営業スタイルを確立すべく、試行錯誤を繰り返すことになる。 なかなか思い通りにならない中、焦る気持ちを抑え、思いついたことを一つひとつ試していった。 アクロスコートの強みを再確認して、お客様の要望に応じた伝え方をノートに書き落とした。 ある程度決まりきったマンションギャラリーの案内ルートの中にも、期待を超える何かを見出すことは出来ないかと、何度も棟内を歩いて見て回った。 お客様が帰られた後に1人、案内のロールプレイングをしたりもした。 それでも結果が出ず、同期と飲みに行って発散したこともあった。 ようやく光明が見えてきたのは、ギャラリーがオープンしてから数カ月経ってからだった。

「周辺よりも若干価額が高い分、転勤などを気にしているお客様がいらっしゃると感じたので、物件の資産性を強調するようにしたのです。 資産価値が落ち辛いということはどのお客様にとっても共通する大事なポイントですよね。 海老名は当社をはじめ小田急グループはもちろん、グループ外の他社も開発に力を注いでいるエリアなので、今後のさらなる発展も期待できます。 そのため、転勤で他所へ移ることになっても、賃貸として貸しやすいし、売りやすいということを話すようにしました。 また、ご高齢のお客様の場合は、お子さんに資産として残せることなども伝えました。 住んでいるときはもちろん、住めなくなったときも優位な物件だと理解していただくことで、少しずつ成約いただけるようになっていったのです」

資産性に着目しながらも、お客様によって柔軟に伝え方を変えることで、徐々に結果が伴うようになり、結果として第1期販売で17戸の成約を達成することができた。

「マンションを販売する、ということに限って見ればどれも同じかもしれません。 ですが、そのための活動は物件や顧客により様々です。 当たり前のようなことですし、口にするのは簡単ですが、身をもってそれに気付き、改善していく最中で大きな成長をできたと感じています。 このプロジェクトに携われたことは、私にとって貴重な経験になりました」

※掲載情報は2018年時点のものです